【2006.11.28 ワインアドバイザーへの道 6】
今、思い出してもよく合格したよなーと思う一次試験を終了し、待ち焦がれていた合格通知が届いたときは、それはうれしかった。けれど、うれしがっている場合ではないのも、また事実だった。 とりあえず、首は繋がったのだ。いくら自信がなかろうが、基礎が出来てなかろうが、受けられる試験を受けない理由はない。 そして二次試験。驚天動地。いきなり、コメント式ではなく、マークシートに変わっていた。 マークシートは苦手なのだ。小論文の方が得意なのだ。(念のため言っておくけれど、ここではそういう問題ではない) いきなり形態が変わって、パニック状態の上に、さらに漂う芳醇な香り…… ティスティングは4種類の飲み物が出るのだが、なんとその4つ目が「オードヴィー」であった。おそらくポワールの、とんでもなく甘い香りが何をやっていてもふわふわと漂ってくる。赤ワインを飲んでいても、白ワインを飲んでいても、である。 とはいえ、実のところ、こんなことは言い訳に過ぎない。とりあえず、その時の私の力でやれることはやった、といいたいところだけれど、実際の結果を見てみれば、おそらく鉛筆を転がしたほうが正解率は高かったのではないか、という有様だった。 たとえコメント式だったとしても、あるいはオードヴィーの香りに邪魔されなくても、きっと私はこの二次試験は不合格だったはずである。 それでも、奇跡を信じつつ、待つことしばし。当たり前のように不合格通知が来た。試験が終わった直後は、茫然自失、という感じで何もする気にはならなかったのだが、不合格通知が来てみれば、逆に「これで来年は二次の勉強だけすればいいんだ」という、妙な開き直りにも似た感情が出てきて、再びやる気も復活したのだった。
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